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お問い合わせメールの前と後に、私たち企業ができること

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ホームページ運用

私は普段、お客様からのご依頼を受けてホームページを作成したり、更新したり、いわば「お問い合わせをされる側」です。
つまり、お問い合わせがたくさん来るホームページにしましょう!ホームページは年中無休で働いてくれる営業マンです!とお客様に言う側の立場にいるわけですが、先日ある業務を他社に依頼することがありました。
予算は具体的に決まっており、その予算内でより良い仕事をしてくれるであろう会社を探し出すため、全部で6社のホームページからお問い合わせフォームを使って、見積を依頼しました。
この出来事から、ユーザー側、つまり「お問い合わせをする側」はどんなところに不便を感じていて、どんなところに魅力を感じているのかを実体験することができました。

今回は6社への見積依頼のなかで私が感じた、お問い合わせメールをもらう前ともらった後に企業ができることをご紹介していきたいと思います。自社のホームページやお問い合わせフォームがどうなっているか、ぜひ照らし合わせてみてくださいね。

目安が分かるように「料金」を出してほしい

見積依頼をするにあたって、ホームページを開き、まず探したのは「料金」です。
今回は予算が具体的に決まっているため、まず予算内に収まるかどうかを知りたかったのですが、料金を出していない企業も多くありました。
もちろんかかる費用はケースバイケースですから、ヘタに安い金額を載せられないし、同業他社に自社の料金を公開することに抵抗があるなど、事情は分かります。
でも一切情報が無い場合、予算額で足りるかどうかの判断がつかず、結局問合せすらできない、ということがありました。
料金・費用に関しては一例として載せたり、この場合ならいくら、というように目安が分かるように載せられると良いですね。

お問い合わせフォームが見つからない

料金や業務体制をホームページで調べ、問合せしてみようかな、と思った時点で、すぐにお問い合わせフォームが見つからない会社が意外と多くありました。
・目立たない位置にバナーがある
・他のバナーと同化してしまっていて見つけられない
・トップページからしかお問い合わせフォームへのリンクがない

など、お問い合わせフォームを見つけるのに手間取ることがあったのです。
お問い合わせフォームへのリンクは、どのページにいても見やすい位置に、出来れば電話番号とセットにして表示することをおすすめします。

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更新が全くされていない

ホームページ全体がなんとなく古いデザイン…新着情報もブログも数年更新されていない…という会社も比較的多く感じました。
メールしても返事が来るのかな、という不安を感じてしまうと、もう問合せする気にはなりません。
見積を依頼するだけでも10~15分はかかります。単にお問い合わせフォームだけを使いやすく、見栄えよくしていても、安心して問合せをしてもらうのは難しそうです。

入力しにくいお問合せフォーム

今回、私は見積依頼をするためにお問合せフォームを利用しましたが「入力しにくいなぁ」と思う点がいくつかありました。
例えば「お問い合わせ本文」の入力欄が狭すぎる、下図のようなフォームです。

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2行くらいしか入りません。
当然入力欄は右下にひっぱって延ばせますが、ユーザー側にとっては手間です。小さいことですが、元から5~6行くらい入るようにしておくくらいのことはすぐ出来るのではないでしょうか。

他にも「必須項目」が多すぎるフォームは入力するのが面倒になってしまい、問合せをやめたこともありました。
企業側としては問合せが来た時点でお客様のことをより多く知りたい、より詳しく知ることで、より良い対応ができる!と思いがちですが、ユーザー側はそうは思っていません。
今回のように複数の会社に問合せをする場合、どちらかというと最初の問合せ時点では、簡単に要望を書いて、返信が来たらあとはメールか電話でやり取りして詳細を話したい、という気持ちの方が強いです。
そのため、必須項目だらけのフォームは入力するだけで億劫に感じてしまいます。

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返信が遅いだけで損をする

全部で6社に見積を依頼しましたが、お問い合わせフォームからメール送信完了後、次の日まで返事がない会社には依頼する気がなくなってしまいました。
もちろん業種によっては1日中パソコンの前に座っていることができないし、そんなすぐに見積を出せない、という会社もあると思います。
でもユーザー側の立場になって感じたことは「見積ができなくても、せめて返信ぐらいはしてほしい」ということでした。
返事がないと、そもそも問合せが届いているのか分からず、不安になります。
逆に、1時間経たずに返信をくれた会社は、たったそれだけのことでも信頼感が高まります。

メール返信だけでなく、電話するだけで得をする

メール返信のあと電話をくれた会社もありました。
電話の内容は「先ほどメールで見積書をおくりましたが届いていますか?」というだけの簡単なもので、数分で終わったのですが「わざわざありがとうございます」という気持ちになりました。
相手の声や話し方から得られる情報も多く、今後依頼するにあたって、一緒に仕事をしやすいかどうか、という判断基準にもなりました。
企業側としてはただお問い合わせに対して見積書をメールで返し、ついでに電話をした、というだけのことですが、ユーザー側の立場では、メール返信だけの他社に比べると非常に丁寧に対応してもらっている気分になりました。
ちなみに6社中電話があったのは2社のみでした。

まとめ

結局今回依頼を決めた会社について、振り返ってみると
・フォームが分かりやすく、必須項目が最小限
・自動返信メールが届き、送信が問題ないと確認できた
・問合せしてから2時間後に見積を送ってきた
・その直後に電話をしてきた
・追加でメールした質問に対して、きちんと回答があった

という会社です。
金額だけを判断基準にするのであればもっと安くできるという会社もありましたが、お問い合わせの前にも後にもストレスがなく、今後のやり取りもスムーズにできそうだと感じたため、選びました。
普段「お問い合わせをされる側」に立っているときには意識していないことでも、実際にお問い合わせしてみると気が付くことが多々あります。
自社のお問い合わせフォームを今一度見直し、お問い合わせ後の対応まで、改善できる点を探してみましょう。

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