展示会は、今まで出会うことのなかった新規顧客を獲得するための貴重な機会です。しかし展示会のその場で即商談に発展するようなケースは非常に稀だと思います。だからこそ、会場で交換する名刺が鍵となり、その名刺をどのように活かしていくかが重要になります。名刺は獲得してから何のアプローチもせず放っておくと、当然見込顧客のままで終わってしまいます。展示会で獲得した名刺は中長期的に育成し、見込顧客から新規顧客に育てていかなければいけません。そこで今回はEvernoteを使って、獲得した見込顧客の名刺を管理し、新規顧客に育てていくためのフォローについて書いていきたいと思います。
1.集めた名刺をスキャンし管理しよう
まず大事なのは獲得した名刺を全てデータ化することです。展示会で獲得した名刺は重要な顧客データになるので、会社として一元管理する必要があります。そのためにも名刺を素早くデータ化でき、それを社内全体で共有したり編集したりできる環境を作ることが重要です。例えば獲得した名刺を手で集計し、会社に持ち帰ってから内容をエクセルに手打ち、なんてことをやっていたら対応スピードはどんどん遅くなってしまいます。そこでEvernoteを使って名刺をデータ化していきましょう。Evernoteなら名刺をスマホから撮影するだけで、名刺の中の文字まで読み取り簡単にデータ化できます。Scan SnapなどのEvernote対応のスキャナーがあると正確かつ短時間で大量の名刺をスキャンしデータ化できます。Scannableという連携アプリを使うと、パソコン無しでもスキャナーが使えるので、展示会などの外出先でまとめて名刺をスキャンする時にはとても便利です。名刺が貯まっていけば、展示会名や業種、その顧客の重要度のランクなどタグをつけて分類していきましょう。タグによる分類はすればするほど、ほしい情報へ辿り着くための検索スピードは速くなります。
またEvernoteのビジネスアカウントで共有すれば共有した名刺は会社の持ち物になり管理者以外削除できなくなります。閲覧・編集権限を設定し、名刺のデータを編集できる人と見るだけの人、見られない人など個人で権限を変えることもできます。退職者のアクセスもすぐに遮断できるので、退職時に大事な名刺情報を持ち出されてしまう心配もありません。名刺情報とはいえ大切な顧客情報ですから、こういった機能は会社としては安心に繋がります。
2.顧客へのフォローを見える化しよう
名刺を交換した方には、その後、電話やメール・DMなどの様々な施策を仕掛けていくことになります。その上で重要なのは、どの社員がいつ、だれにアプローチし、その反応はどうだったのかが分かる仕組みを作ることです。
そこでEvernoteに共有している名刺にそれらの情報を付加していきます。備考欄にテキストで書いたり資料を添付したりして、名刺を共有している全員が過去の施策の履歴がわかるようにしておきましょう。また次のアプローチには、名刺ノートのリマインダーに設定しておくと担当者は自分のタスク管理になりますし、共有している他の人間からは進捗具合がわかるようになります。このようにフォロー状況を見える化しておくことで、違う営業が同じ相手に同じアプローチをする、といった初歩的な連携ミスもなくなります。また、たとえその時には見込顧客として終わってしまったとしても、また何か別きっかけでアプローチするケースもあるかもしれません。過去のデータが残っていれば、アプローチの方法も工夫できます。例えば別の展示会でも同じ名刺を交換した時は、前の展示会でのアプローチを参考に、その後のアプローチの仕方も変わってくるでしょう。これらの履歴が貯まっていくことで、今まで個人の経験として貯まっていたものが、会社の経験値になるのです。
まとめ
このような集めた名刺は、そこに書かれているデータだけでなくその後いかに活用したかという履歴も含めて残しておくことで、立派な顧客データに成長していきます。そして名刺の整理だけを考えた普通の名刺管理アプリでは中々ここまでのことはできません。名刺を全員で共有し、編集し、会社として管理していくにはEvernoteが最適です。ビジネスの関係については将来どうなるか分からないものです。名刺は捨ててしまっても、データだけEvernoteに残しておき、会社の財産としましょう。ぜひご活用ください。
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